昭和元禄雛

1968年(昭和43年)昭和元禄雛

昭和30年頃から高度経済成長とともに、国民生活が変化していきました。

週刊誌や月刊誌が多く創刊され、テレビや映画、漫画などが普及しました。一方、物が増え、使い捨ての社会となってしまった一面もありました。

上の変わり雛をご覧下さい。
背景には聖徳太子が描かれた一万円券があります。1958年に発行された高額紙幣です。

さらに、雛が着用している衣服は、江戸時代(元禄文化の時代)のものです。男性がかぶっているのは烏帽子で、女性がかぶっているのは綿帽子(わたもうす)です。

「元禄文化」は江戸時代の上方(京都・大阪を中心)から発展し、華美を極めました。
松尾芭蕉・井原西鶴・近松門左衛門・尾形光琳などが活躍しました。

「昭和元禄」と名づけたのは、現在の福田康夫首相の父である福田赳夫です。
池田内閣時代、経済繁栄に浮かれる世相を批判して、元禄時代にたとえました。

時代の風潮を現すのが変わり雛ですから、この昭和元禄雛はまさに変わり雛の真髄と言えるでしょう。

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