木目込み人形『翁』

こんにちは!
まだ梅雨が明けないみたいで、残念です。

今年は大幅に梅雨明けが遅れるそうです。
例年だと、関東は20日前後に梅雨明けがおとずれるそうなんですが…。

早く夏にならないかな、と思う今日この頃です。

今日はの人形をご紹介いたします。

翁というと、昔ばなしに出てくるようなおじいさんを思い出しますが、人形として作られている翁は、能の演目「翁」を表しています。

天下泰平を願って演じられる、とてもおめでたい能です。

その起源については、はっきりとはわかっていないそうです。
しかし、今では神格化され、「能にして能にあらず」と言われ、他の能に対し別格の扱いを受けています。
お正月など特別の時にしか演じられることはないそうです。

頭には翁鳥帽子(えぼし)をかぶり、上に狩衣を着て、指貫という袴をはき、扇を手に持って踊ります。

狩衣というのは、平安時代以降の公家の普段着で、もともとは狩りの時に用いられたためこの名前がつきましたが、その後普段着にも用いられるようになりました。
下に指貫をはいて、上に狩衣を着るだけなので、活動に適していたからでしょうか。

狩衣の色目・紋様は全くの自由であったようですが、禁色(きんじき)といって、天皇や皇族が用いるため、着用を禁止された色があります。
それは、黄櫨染(こうろぜん)・青・赤・黄丹(おうに)・深紫(ふかむらさき)・深緋(ふかひ)・深蘇芳(ふかすおう)の七色です。

指貫は基本的には色は自由でしたが、若い人は色の薄いものを、年齢を経るに従い濃いものを着用したそうです。

平安時代の人々には、着てはいけない色があったんですね。

私たちは普段は着てはいけない色はないですから、好きな色の服装ででかけられます。
そう考えると、いろんな色の服を着てみたくなりませんか。

真多呂人形では、能や歌舞伎を題材とした、古今浮世人形を製作・販売しています。
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